サオ族の祖霊が集う島
「台湾の街角から」 2009年12月掲載
台湾中部の景勝地・日月潭。その中央に浮かんだ小島が拉魯島です。ここは台湾原住民族の一部族であるサオ族の祖霊が宿る土地とされ、古くから神聖視されてきました。日本統治時代は「玉島」と呼ばれ、頂上に神社が設けられていました(現在もその石段を見ることができます)。戦後は「光華島」と改名され、神社の跡地に縁結びの神様である月下老人の祠が設けられていました。ここはもともと、人が暮らすほどの大きさがあった島ですが、日本統治時代に水力発電所の建設が決まり、日月潭をその貯水池とするために引水が行なわれ、縮小されてしまいました。さらに1999年の大地震で山頂部が残るだけとなって現在に至っています。上陸はできませんが日月潭の湖面にアクセントを付ける存在として、シンボルになっています。
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