台湾南部を沃野に変えた功労者・八田與一技師。
その功績を讃えた記念公園がオープンしました。2011年5月8日、そのセレモニーが行なわれました。
日本からの来賓は森喜朗元首相。スピーチはやや漫然としていて惹きつけられませんでした・・・
この場所は八田技師をはじめ、関係者の官舎が並んでいたところ。
長らく廃虚然としていましたが、家屋が修復され、見違えるようになっていました。
私は西拉雅(シラヤ)国家風景區の取材で修復工事中にここを訪れたことがありますが、
その時の様子は無惨なものでした。今回、見違える・・・というか、完全にきれいな建物になっていました(笑)
ただ、設計図に忠実で、しっかりとした仕上りだったところに、今回の思い入れが感じられました。
なお、内部に置かれている家具は石川県から送られてきたものだそうです。
復元された八田技師の書斎。増築部分は洋間だったそうです
来賓のお三方
台南市長の頼清徳さんは誠実そうで、スピーチもいい印象でした。
馬英九と森喜朗は老獪な政治家という感じが前面に出ていて、馬英九にいたっては完全に場違いなスピーチ。
「私は反日家ではない、友日家」だと二度もアピールしていました(苦笑)
きっと心にやましい何かがあるのでしょう。
式典に来ていたのは国民党が動員した人々が多かったためか、拍手はありました ←拍手のポイントで素性が知れます。
そんなことはともかく、今回、驚いたのは公園前の道路が改称され、「八田路」になったこと。
アルファベットでも「hatta」となっているところに注目。
交通面での不便さは依然として残っており、観光客の呼び込みにはまだ問題点がありますが、
多くの人々に訪れていただき、台湾南部の方々の思いを感じ取ってもらいたいと思います。
http://www.siraya-nsa.gov.tw/ebook/eBook01.html
『悠遊シラヤ』、私と石野真理が執筆・撮影を担当している冊子です。電子書籍にもなっています