廣枝音右衛門氏の慰霊祭、そして劉維添氏の訃報
戦時下のマニラ市で多くの台湾人青年を救った廣枝音右衛門警部。
その慰霊祭に行ってきました。
台湾道教の聖地・獅頭山に廣枝氏の位牌が置かれ、30年以上も続けられてきました。
しかし、帰還を果たした青年たちも高齢化が進み、4年前からは劉維添さんただ一人となっていました。
私は何度か劉さんを訪ね、お話しをうかがってきました。
2008年の慰霊祭。この時、渡邊さん、三宅教子さんと同席させていただきました
数年前からは台北在住の渡邊崇之さんの尽力でバスツアーが催され、
慰霊祭の存在を知る日本人も増えてきました。
そして本年、私もこれに参加するべく、帰国を早め、台北に戻りました。
劉さんにお会いするのは約1年ぶりだったので、とても楽しみにしていたのですが、
ちょうどこの日、劉維添さんの訃報を知ることになりました。
午前1時20分、病院で息をひきとったということでした。
劉さん、そして廣枝さんについては渡邊さんのほか、ノンフィクション作家の門田隆将さん、メールマガジン『台灣通信』の発行人・傳田晴久さんが文章を寄せています。
私も先日関わった映画『台湾アイデンティティ』で劉さんを推していたのですが、
最終的にかなわず、とても残念に思っていました。
劉さんご夫妻のお姿。2008年撮影。
最後に、本日行われた慰霊祭の集合写真をアップします。
劉さんがいない写真はそれだけでも寂しいものがありますが、今後は渡邊さんが劉さんの意思を受け継ぎ、慰霊祭を続けていくそうです。
来年も慰霊祭は実施されます。ぜひ多くの方に触れていただきたい日台の歴史秘話です。
劉さん、どうぞ安らかにお休みください。合掌。
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