【読書案内】 『わたしの台南:「ほんとうの台湾」に出会う旅』(新潮社)
【読書案内】
『わたしの台南:「ほんとうの台湾」に出会う旅』(新潮社)
執筆に講演に、積極的に動いておられる一青妙(ひととたえ)さん。
本書は台南の歴史や文化、そして人々についてまとめられています。
台南は台湾の中でも非常に際だった個性を誇る都市ですが、
しっかりとこの町について書かれている本は少なく、
私もガイドブックなどを手がけるとき、
なかなかページ数を確保することができず、いつも悔しい思いをしてきました・・。
本書で語られる台南は多彩な表情をもっています。
著者である一青妙さんがじっくりとこの町を歩き、
見つめてきた姿が丁寧に描かれています。
実はこの本の取材をされる前、台北で家内と三人でお食事をしたのですが、
取材に赴く前からとても楽しみにしている様子が伝わってきました。
そういった期待感を目にし、夫婦ともども出版を心待ちにしていました。
どんな本でもそうですが、著者がどれくらいその土地に惹かれ、好きになるか、
そして、どのくらいその土地に入り込むか、さらに、人々の暮らしぶりに触れ、
生活感や空気感というものをどのくらい体感できるかが重要だと思います。
しかし、一方で、著者自身の感性を上手に注入していくこと、
客観的な表現を貫くことは容易ではありません。
私はあいにく、妙さん(こう呼ばせていただいています)の講演は
まだ聴いたことはないのですが、
本書とともに、妙さんの人柄にも触れていただければ、
本書のみならず、台南、そして台湾への興味がより深まっていくのではないでしょうか。
一読をオススメします。
※ 実は一ヶ月以上も前にお送りいただいていたのですが、
なかなか落ち着かない日々が続き、ご紹介が遅れてしまいました・・・
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