訃報・林えいだいさん
ノンフィクション作家・林えいだいさんの訃報を聞きました。
私は台南取材中でしたが、西日本新聞と毎日新聞の記者から連絡をもらいました。
すでに記事にもなっています。
林さんは数々のノンフィクション作品を残していますが、
霧社事件や高砂義勇隊といったテーマでも多くの取材・調査をされてこられた大先輩です。
2016年4月、私はどうしてもその取材時の話をうかがいたく、
福岡県のご自宅を訪ねました。
私がお会いした時からすでに病に冒されていましたが、
大学の後輩ということで歓迎してくださり、4時間にもわたってお話をいただきました。
いろいろなお話をうかがったのですが、
特に、取材にあたっての「心構え」について、大いに刺激を受けました。
そして、取材対象に向かい合ったときの振る舞いや、史料を読み込む時の注意、
書き終わった後も取材を続ける大切さなど、貴重なお話をうかがうことができました。
癌に冒されながらも、
「物書きが死ぬまで書き続けるのは当然のことだ」と強く語られていたのが印象的でした。
また、邪念が入ってくるからという理由で、
仕事部屋にはパソコンやインターネットを持ち込まないともお話しされていました。
私がお会いできたのは一度だけでしたが、
九州まで行ってよかったと心から思います。
微力ではありますが、教えていただいたことをしっかりと受け止め、
受け継いでいきたいと思っています。
どうぞ安らかにお休みください。合掌。
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