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 ブログ 片倉佳史の台湾体験

2021年9月30日(木曜日)

岸田新総裁と基隆〜岸田呉服店

自民党新総裁となった岸田文雄氏ですが、
実は岸田家は台湾とも深い関わりがあります。

岸田氏の曽祖父に当たる岸田幾太郎(いくたろう)は日本統治時代が始まってから間もなく、
広島から台湾の基隆(きいるん)に移り、材木商や呉服店を経営していました。
その名も「岸田呉服店」と「岸田材木店」。

日本統治時代の基隆は台湾の門戸として栄えていましたが、
まさにその基隆の目抜き通りに店を構えていました。

岸田呉服店,岸田幾太郎,岸田首相,基隆市,義重町,義重町通り,岸田材木店
「キ」と記された屋号が目立ちますね(日本統治時代に発行された絵葉書)

残念ながら拙著『古写真が語る 台湾 日本統治時代の50年』(祥伝社)では
岸田呉服店のカットは掲載していないのですが、
基隆は少し多めに写真を掲載しているので、もしよろしければ、以下をご覧ください。

https://amzn.to/2W7UtdY
『古写真が語る 台湾 日本統治時代の50年』(祥伝社)

なお、以下の地図は昭和10年頃に編纂された基隆市の住宅地図です。
岸田呉服店の近くには基隆市役所(現・基隆市政府)があり、
また、基隆神社の跡地にも狛犬や石灯籠が残っています。

岸田呉服店,岸田勲,岸田幾太郎,義重橋通り,久恒病院,南サンゴ,山本金物,松本かまぼこ,基隆神社

岸田家と基隆、日本ではあまり知られていませんが、
台湾では早くもニュースになっていますね。

なお、岸田呉服店は隣りに食堂と喫茶部を設けており、
こちらもよく知られていたそうです。

ちなみに、日本統治時代の住所は基隆市義重町2丁目18番地。
残念ながら、幾太郎自身は5年あまりで台湾を離れていますが、
その後、岸田呉服店は基隆を代表する商店となっていきました。

現在も建物は残っており、その姿を留めています。
残念ながら、正面上部の屋号は残っていませんが、
機会があれば、ぜひ訪ねてみていただきたいスポットです。

岸田呉服店,岸田幾太郎,岸田文雄,岸田食堂,義重町,基隆散歩
現在の様子(2021年9月撮影)


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