『現代台湾鬼譚: 海を渡った「学校の怪談」』 伊藤龍平・ 謝佳静著
現代台湾鬼譚: 海を渡った「学校の怪談」。
台湾で教鞭をとる伊藤龍平さんの著作。
中国語の「鬼」は日本語でいう「幽霊」のこと。しかし、日本とは比較にならないくらい日常的なもので、人々に密着した存在です。
こういった心霊世界が現代の台湾でどのように語られ、扱われているのか。
そして、日本統治時代を経て台湾に渡り、独自に進化していった「こっくりさん」などにも言及しています。
台湾のオカルト事情を知るばかりでなく、日本の怪談や霊魂観との比較もなされています。
台湾好きはかなり増えていますが、私自身を含め、こういった世界というのはどうしても盲点になってしまいます。
また、切り口もまた、独特で学生達への聞き取り調査など、随所に学術探究者的な姿勢が見え隠れし、安心して読めます。
昨今の台湾本は生半可なものばかりなので、とりわけ本書は輝いて見えるはずです。
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